由利本荘の家
すでに退職している親世帯とその子ども達の計4人が住む住宅に、遠隔地で暮らす母親が同居するための部屋を増築したいというご相談。
引っ越してこられるお母さまにとっては、家族以外の知り合いがいない土地。社交的な趣味を持っていない方がどうやって時を過ごすのか……誰にでも降りかかる問題に取り組みました。
既存の7.5帖の寝室に4.5帖の増築を実施。当初、キッチンセットを小さくして、お部屋を広く使うよう考えていましたが、子ども世帯とは、時間も内容も違う食事を、無理せずに自分で料理することで、これまでと同様の生活へのモチベーションを持ち続けてもらいたいと考え、旧宅と同じサイズのキッチンセットに決定。
その分、部屋は狭くなりますが、子供や孫と交わることで気持ちも空間も有効に、活き活きと過ごしてもらえるように思いをこめています。
デザイン面では、既存の座敷から見える台所が雰囲気を壊さないよう、丸窓をつけて、来客した方が「あそこにある部屋は何だろう」と感じてもらえることを意図して設計しました。