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建築の設備について考える

建築の設備について

建築士会というところで発行している雑誌の12月号が設備特集でした。
名のある建築・建築家が取り上げられているのですが、その中に、「大館市立総合病院」の記事がありました。

内容は、空調についての考え方でした。
今までは、この規模の建物ならば、ビルマルチタイプの全体をコントロールする空調機が取り入れられていたはずですが、
この建物は、できるだけ家庭用のエアコンを採用したということです。

実は、私も2年前に増築したほいくえんで、お施主様から、同じ注文を受けました。
ただ、理由は異なります。雑誌の病院の場合は、経年で修理が必要になったとき、病院は休めないので、
「交換作業時に広いエリアの休業ができない。だから狭いエリアのエアコンで。」という提案だったそうですが、
ほいくえんの場合は、経年で交換が必要になあったとき、全体を工事する経費が出せるとは限らない、
というより、出せないと考えて進めないと後で大変なことになるからでした。
というのは、20年前に建てた既存園舎の部分が、セントラル方式でした。

微妙に理由は違いますが、どちらも納得がいく考え方です。
実際、築30年弱のビルのセントラル方式が寿命を迎えたため、個別の機器にしたオフィスを知っています。
大企業が入る、大きなもしくは高いビルは全体空調の個別コントロール可がコスト的にも正しいのでしょうが、
中小建築の場合は、その方式は当てはまりにくいようです。
ここで、私が気にするのは、屋外機の位置と配管ダクトの見え方です。
街を歩くと真新しいビルや住宅に、どうだといわんばかりに屋外機やダクトが外壁を走っています。
「かっこ悪いな」といつも思います。新築時なら隠せるはずが、設計者はまったく気にしないようです。
個別空調の問題がここにあります。少し気にしてみませんか、、、